では、才能を引き出すには具体的にどうすればいいのか? 学ぶことが楽しいことだと教えてあげることと励ます褒める環境を作ることです。
目標設定→努力→目的の達成のサイクル。
達成が困難な目標ではなく、小さな成功体験を何度も繰り返すことができる目標が大切です。そして努力したことを褒めてあげましょう。能力を褒めることはほとんど無意味で、努力をしたことを褒めることが、その後の行動や意識を大きく左右します。努力したことを褒めると未来志向的行動力が高まり将来の目標に向かって努力するクセが身につき、目標達成の可能性が高まります。
米デューク大学の研究者 キャシー・デビットソンが「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもの65%は、大学卒業後に今は存在しない職業に就くだろう」とニューヨークタイムズ紙に語りました。そして、様々な団体が「21世紀に必要なスキル」について検討するようになりました。代表的な例を上げますがこれも「スポーツマンに必要な能力」に通じるところがあります。
・批判的思考力
・問題解決力
・コミュニケーション能力
・コラボレーション能力
・自律的に学習する能力
・ICT(情報通信技術)を確実に扱うことのできる能力
・グローバルな認識と社会市民としての意識
・金融・科学・工学・言語や芸術といった分野への理解
・創造性
文部科学省もこれを受け教育再生による「付加価値の高い人材の育成」を打ち出しています。良い大学を出て、一流企業に就職して、というレールの上を走っていれば豊かになれるという時代は終わりました。21世紀は「自分なりの豊かさ」を持つ時代です。
どうやったら幸せになれるかという個人の価値観を見つけなければならない時代に突入しました。世界の変化のスピードは激しく「地図」はもはや役に立ちません。
必要なのは、
何をしたいか
何ができるか
何をすべきか
「自分なりのコンパス」です。
子どもが好きな物を見つける、好きなことをするのは楽しい、楽しいことは自分からすすんでやってみたくなる。目的があれば小学生でも勉強します。脳は未来志向性を持っているからです。努力していることを褒めてあげれば、きっと役に立つコンパスを生み出すでしょう。